【イベントレポート】アートと音楽を楽しむアートライブ「Piart」

【イベントレポート】
アートと音楽を楽しむアートライブ「Piart」

語りかけるようなピアノの音色と色鮮やかなアートを楽しむ一夜限りのアートライブ

POPAP編集部は、7月31日に開催されたアートライブ「Piart」へ伺いました。このイベントレポートでは、一夜限りのアートライブの様子をお届けいたします!

2回目の開催となる今回のライブでは、ピアニストのharupiiさんによる演奏と、アーティストの宮崎栞奈さんによるライブペイントのコラボレーション。ライブは2部構成となっており、トークも楽しむことができる温かい雰囲気の会場で行われました。

▪️語りかけるような優しいピアノの音色

イベントは照明が暗くなると共に、優しいピアノの音色でスタートしました。
ピアノ越しに宮崎さんの制作風景を眺めながら、自身で作曲した曲が演奏されます。
1曲1曲に「片思い」や「カラフル」といったテーマがあり、言葉のように語りかける演奏が鑑賞者の心を癒します。

harupiiさんによると、同じ曲でも弾き方やスピード、明るさなどの雰囲気はその日によって変化するそうです。
曲と共に変化するharupiiさんの表情からも込められたメッセージが伝わってきました。

今回のセットリストはこちら

1stステージ
1.ephemerality 
2.淡い春
3.the chance to see you
4.bewitched 

2ndステージ
5.voyage
6.talk
7.love supreme
8.colorful

encore
生きる2023.7.30

今回のイベントのために作曲された「生きる2023.7.30」は、イベントの4日前に完成した出来立ての新曲。
会場で販売されていたCDジャケットのカバーは、1枚1枚絵柄が異なる世界に一つの作品。

▪️ライブペイントへのこだわり

宮崎さんは、harupiiさんの演奏や会場の様子からインスピレーションを受けて作品を制作します。時には足でリズムを刻んだり、目を瞑って音楽に心を寄せたりしながら、感じたことを衝動的に表現しています。

アーティスト活動のほかにも農業に取り組んでいる宮崎さんは、ライブに使う材料も自然との循環の中で生み出しています。今回のライブでは、私たちが普段口にしない野菜の部位や役目のない廃棄されるものなどを活用して作られたオリジナルの染料となっています。

今回のライブに使用した絵の具の材料は、
・赤玉ねぎの皮
・プラムの皮
・ターメリック
・ヨウシャヤマゴボウの実
・きゅうりの皮
・コーヒーの出涸らし
・ツユクサ
どれも素材が活かされた自然な色が魅力的です。

作品は、絵筆で描くだけでなく、飛ばしたり、毛糸に染色させたり、様々な手法で制作されていました。また、時間と共に色が変化していく様子も見応えがありました。

作品の糸は「幸せの糸」を意味し、会場の人々の心の糸が紐解かれていくイメージで使用されています。
糸に色が滲んでいくとともに、私たちの心もほぐれていく感覚が生まれました。

宮崎さんのアート活動は、常に自由な在り方を追求されており、支持体の素材や形、染料の作り方や、表現方法まで型に囚われずありのままである点がとても魅力的です。時に音楽に耳を澄ませたり、足でリズムを刻んだり、お客さんとコミュニケーションをとりながら制作されており、会場の雰囲気がしっかりと作品にも現れていました。

宮崎さんがトークの中で、「小さな幸せに敏感になろう」というお話されていました。
大きな出来事ではなく、日常の自然や食や人間関係など些細なことに感謝し、幸せに敏感な宮崎さんの姿にとても感化されました。そして、完成した作品には、「sachi(幸)」というキーワードが隠されいるとのこと。
どこに隠れているか、ぜひ探してみてください!

▪️アットホームなトークタイム

ライブ中は、パフォーマンスだけでなく、トークでも大変盛り上がりました。
お二方の日常生活や制作段階での貴重なお話しを聞くことができ、作品への強い想いを感じることができました。

■開催概要

開催日:2023年7月30 日(日)
開催時間:18:00 OPEN 19:00 START (2部制)
参加費用:¥3500+2オーダー制 
     ※中学生未満MC無料
定員:入場先着順
会場:TOKYO GUEST HOUSE OJI MUSIC LOUNGE
住所:〒114-0023 東京都北区滝野川2丁目4−17