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アーティスト・中西伶の個展「街への距離、画家の記憶」を2月17日(金)より開催。5m超の大作ほか、新作5点を発表。


  • OIL by 美術手帖ギャラリー 〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町15−1 渋谷パルコ 2F Shibuya City, Tokyo, 150-0042 Japan (map)

アーティスト・中西伶の個展「街への距離、画家の記憶」を2月17日(金)より開催。5m超の大作ほか、新作5点を発表。

OIL by 美術手帖ギャラリーでは、2023年2月17日(金)〜3月13日(月)にかけて、中西伶「街への距離、画家の記憶」展を開催。絵画史における花のモチーフを、独自の視点で再解釈した作品を中心に、新作5点を発表します。

このたびOIL by 美術手帖ギャラリーでは、中西伶個展「街への距離、画家の記憶」を開催いたします。 中西伶は1994年三重県生まれ。グラフィックデザイナーを経て、現在は静岡県裾野市を拠点にアーティストとして活動。2016年〜19年の渡米中はアーティスト山口歴の元でアシスタントを務めながら作品制作を続け、以降は多数のグループ展への参加のほか、22年には台北にて個展「yue」(DOPNESS ART LAB)を開催し好評を博すなど、国内外で精力的に活動してきました。本展は、22年1月の「TREE OF LIFE」(DIESEL ART GALLERY、東京)以来、国内では約1年ぶりの個展となります。

中西は本展の制作において、2年前に東京から拠点を移した地、静岡県裾野市での経験が大きく作用していると話します。喧騒から離れて自然豊かな環境のなかに身を置くことで、表現者としての感覚が先鋭化し、大きな変化を実感したと言います。またいっぽうで、環境が変わろうとも自分自身の変わらない部分へもあらためて耳を傾け、中西自身が自らの作家性を見直す機会にもなりました。 中西は本展のタイトルを「街への距離、画家の記憶」と名付け、その想いをステートメントに表しています。

本展では幅5メートルを超える大作をはじめ、5点の新作を発表いたします。これらはすべて中西のシグネチャーでもある「花」をモチーフとしていますが、今回作家にとって新たな挑戦となったのは、ゴッホやゴーギャンなど印象派の画家たちが描いた花の静物画を、中西のなかで再解釈しペインティングに落とし込んでいることです。 これまで中西は、グラフィックデザイナーとしての経験や、多くの影響を受けてきたストリートアート、アニメ、ゲームなどさまざまなカルチャーを出発点として表現を続けてきました。本展の制作においては、これら同時代の空気感を含んだ絵画でありつつも、美術史と向き合い、過去を振り返りながらモチーフを当てはめていきます。 中西が印象派の絵画を前にしたときに感じたという、「自分が惹かれた部分を再解釈していく」ために描いた本作を、ぜひ会場で御覧ください。

開催概要

中西伶個展 「街への距離、画家の記憶」
●開催日程:2月17日(金)-3月13日(月)
●開催時間:11:00 - 21:00
●開催場所:OIL by 美術手帖ギャラリー
住所:東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ2階
入館料:無料

《flower of life - in the style of van Gogh #1》©︎2023 Rei Nakanishi ©︎2023 GOLD WOOD ART WORKS

《landscape no.02》(2022) ©︎2022 Rei Nakanishi ©︎2022 GOLD WOOD ART WORKS

《flower of life no.88》(2021) ©︎2021 Rei Nakanishi ©︎2021 GOLD WOOD ART WORKS

《flower of life [ Ne ] no.04》(2022) ©︎2022 Rei Nakanishi ©︎2022 GOLD WOOD ART WORKS

アーティスト・ステートメント

私は静岡県の裾野市という場所に住んでいます。 冬が訪れると富士山頂に雪が降り積もる様子がよく見え、春から夏の散歩中には、鹿や狸と出会うこともあります。私はそんな自然豊かな場所から、今この時代に向けてアート作品を発表しています。 2年前、東京から生活環境の異なる裾野市に引っ越したのは直感的な判断でした。 あえてその直感を言葉にするなら、東京と距離を置くことで現代の大切な感覚をとりこぼさないよう、この場所に身を置きたかったということかもしれません。

私はこれまで、花や風景をテーマに作品を発表してきました。 ですが振り返ってみると、それらは具体的にどの花でも、どこの景色でもなかったことに気づき、自分でも驚きました。 このような自然が身近な環境に住みながら、私が描きたかったモチーフは実在する花ではなく、花らしいモチーフが持っている“何か”だったのです。

私は野に咲く花ではなく、花の描かれた絵を見て絵を描いていました。 歴史に残り続けている絵を見ていると、作家自身がキャンバスの前で確かに絵を描いていたという記憶から私に思い起こさせる“何か”があります。 ゴッホのひまわりを見て絵を描こうとしている時、その“何か”について描く手がかりがありました。

東京から離れ、静岡に来てから自分のことがわかりはじめ、ようやく私の記憶を描くための準備が整ったような気がしています。

中西伶

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