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マティスの切り紙絵に焦点を当てた日本初の展覧会「マティス 自由なフォルム」展が2024年2月14日より国立新美術館で開催


  • 国立新美術館 企画展示室 2E 〒106-8558 東京都港区六本木7丁目22−2 Minato City, Tokyo, 106-0032 Japan (map)

マティスの切り紙絵に焦点を当てた日本初の展覧会「マティス 自由なフォルム」展が2024年2月14日より国立新美術館で開催

国立新美術館では「マティス 自由なフォルム」展を2024年2月14日(水)から5月27日(月)まで開催します。
20世紀最大の巨匠の一人アンリ・マティス(1869-1954)は、後半生を過ごした南フランス・ニースにて、さまざまな色が塗られた紙をハサミで切り取る技法「切り紙絵」による作品を精力的に制作し、新たな芸術表現を切り拓きました。本展は、その切り紙絵の重要なコレクションを誇るフランスのニース市マティス美術館の全面協力を得て、マティスの切り紙絵に焦点を当てた日本初の展覧会です。

展覧会メインビジュアル

■ 展覧会概要

● 会期:2024年2月14日(水) -5月27日(月)
● 休館日:毎週火曜日 *ただし、4月30日(火)は開館
● 会場:国立新美術館 企画展示室 2E
    (〒106-8558 東京都港区六本木7丁目22−2)
● 主催:国立新美術館、ニース市マティス美術館、読売新聞社
● 後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ、J-WAVE
● 特別協賛:Canon
● 協賛:DNP大日本印刷
● 協力:ヤマト運輸
● 展覧会監修:前ニース市マティス美術館 館長 クロディーヌ・グラモン
       国立新美術館 主任研究員 米田尚輝
● アクセス:東京メトロ千代田線乃木坂駅 青山霊園方面改札6出口(美術館直結)
      東京メトロ日比谷線六本木駅 4a出口から徒歩約5分
      都営地下鉄大江戸線六本木駅 7出口から徒歩約4分
● 展覧会ホームページ:https://matisse2024.jp 
● 国立新美術館ホームページ:https://www.nact.jp 
● お問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル)

■ 見どころ

1. 巨匠マティスの愛した手法、「切り紙絵」を本格的に紹介

マティスが晩年、精力的に取り組んだ切り紙絵に焦点を当てた展覧会は日本初。マティスが長い芸術家人生で最後に到達した記念碑的な表現に迫ります。
マティスがその60年以上におよぶ創造の歩みにおいて、熟慮と試行を重ねた末に到達したのは、アシスタントに色を塗ってもらった紙をハサミで切り抜き、それらを組み合わせて活き活きとした構図に仕立てあげる「切り紙絵」でした。色紙をハサミで切り取ることで色彩表現とデッサンを同時に行うことができたのです。筆とカンヴァスの代わりにこの“ハサミでデッサンする”手法で、自由自在に色とかたちを生み出し、そのキャリアの絶頂期を迎えたのです。

2. 4m×8m!大作《花と果実》を日本初公開

アンリ・マティス《花と果実》1952-1953年 切り紙絵 410×870cm ニース市マティス美術館
©Succession H. Matisse Photo: François Fernandez

ニース市マティス美術館のメインホールで来場者を迎える切り紙絵の大作《花と果実》。本展のために修復を経て、初来日します。
マティスの切り紙絵の作品の中でも最も巨大な部類に入るこの作品は、5枚のカンヴァスが繋がって構成されています。壁面の一面を覆う広大な画面はあたかもタペストリーのようで、鮮やかな色彩によって装飾的豊かさが加わっています。本展の出品にあたり2021年に大規模な修復が行われました。

3. マティス芸術の集大成、ヴァンス礼拝堂を体感

ヴァンスのロザリオ礼拝堂(内観)
©Succession H. Matisse Photo: François Fernandez

ニース郊外のヴァンスに建つロザリオ礼拝堂は、最晩年のマティスが切り紙絵を応用し、建築の室内装飾や司祭服をデザインした、マティス芸術の集大成です。 本展では展示室内にこの礼拝堂を体感できる空間を再現します。

この他にも、マティスの切り紙絵に焦点を当てながら絵画、彫刻、素描、版画、テキスタイルなど約150点余を紹介します。切り紙絵が日本でまとめて展示されることはきわめて稀で、マティスの記念碑的な表現方法に触れる貴重な機会となります。

■ マティスと切り紙絵

制作中のマティス 1952年頃 
©photo Archives Matisse / D. R. Photo: Lydia Delectorskaya

マティスはその芸術家人生を通して、色彩とデッサンの関係を模索してきました。20世紀初頭に「フォーヴィスム(野獣派)」と呼ばれた時代から、ニースを拠点に制作された光に満ちた作品まで、彼は「色彩の道」と表現される道を歩んできました。一方で、流れるような線で人物を描写するデッサンや版画でも知られます。晩年に大病を患って以降、新たな表現手法として精力的に取り組んだ切り紙絵を通して、マティスは色彩とデッサンの関係を刷新したのです。マティスは、筆とカンヴァスに代えて、紙とハサミを主な道具とし、芸術家人生の集大成というべき境地に達しました。



■ POPAP編集部より

圧倒的な大きさの切り絵が日本で見られるまたとないチャンス!
鮮やかで、マティスの技巧を凝らした作品をたくさん味わえそうです。
会期は来年ですが、ぜひご予定に入れてみてはいかがでしょうか。

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